肌荒れのケアに使われる薬とは?〜市販薬の効果の目安〜
肌荒れには医学的定義はありませんが、一般的に肌が乾いてムズムズする、なんらかの原因でお肌が炎症が生じ赤みやブツブツが生じてズキズキするなどの肌ダメージを意味します。では、肌ダメージが出たケースだとどのようなケアがなされているのでしょうか。本記事では肌ダメージに対するケア方針や病院で処方してもらう薬、市販薬の類などについてお伝えします。
肌ダメージに効果が現れるためには
肌ダメージが生じたケース、とにかくそのきっかけをハッキリさせて原因に対するケアを絞り込みます。
肌ダメージができる原因は化粧品がお肌にしっくりこない、ライフサイクルの悪化でお肌が弱っているなどライフサイクルが影響していているケースもあれば、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎などお肌の疾患、花粉症などのアレルギー反応である可能性もあります。そのため、日頃の生活環境や洗顔方法などを詳しく症状のヒアリングをしたうえで元来のお肌の質を見ます。病気やアレルギーが影響していている場合、それに沿ったケアを行うことが求められます。また、乾燥・かゆみ・痛みなどトラブルに最適なケアもしていきます。肌ダメージの主なケア手段としてはスキンケアが挙げられます。
肌荒れのケアについて
皮膚の症状を改善する漢方薬
- 黄連解毒湯……かゆみ・赤み・炎症などを取る効果があります。
- 温清飲……かゆみを和らげる効果があります。
- 白虎加人参湯……赤みなどを和らげる効果があります。
体質を改善する漢方薬
- 補中益気湯……虚弱体質の人の体質を改善します。
- 十全大補湯……冷え性などの体質を改善します。
- 当帰芍薬散……虚弱体質・生理不安定による肌荒れを改善します。
- 加味逍遙散……更年期障害による肌荒れを改善します。
正しい保湿とは?お肌のうるおい力が低下する原因と改善案
いつも、いろんな化粧品を使ってしっかりとスキンケアやっているつもりなのに、洗顔後の肌につっぱりを覚えたり、頬や口もとがカサカサしたり、ということはありませんか?
肌のうるおい力をキープするには、いかなるケアが求められるのでしょうか。また、保湿力をおさえてしまう原因としては、いかなることがあるのでしょうか。原因をとことんわかることで、広範囲の肌トラブルの原因となる乾燥をくいとめましょう。

正しい保湿とは?
保湿いうものは、「お肌にうるおい感をたっぷり入れること」と考えがちです。しかしそれではその時だけうるおっても、時間と共に乾いてしまいます。確かな保湿とは、お肌がもとより兼ね備えた「みずからうるおう力」を活かし、うるおいを保つバリア機能をフォローできるよう、お肌環境をUPすることです。
私達のお肌は、外から表皮・真皮・皮下組織の3層構造をしています。とりわけお肌が本来のうるおう力を維持するために影響を及ぼしているのが、表皮の一番外にある角層です。
角層では、天然保湿因子(NMF)がつくられ、うるおい感をしっかり抱えこんだ状況で角層細胞のなかにあります。さらに、角層細胞をつつむ膜が成熟していると、角層細胞一つひとつをモルタル(タイルとタイルの間をカバーするセメントの1つ)としてつなぐ細胞間脂質がきれいに整列し、まともな角層のパターンがキープされます。
さらに、角層の外層を皮脂と汗がひとつになった皮脂膜がベールっぽくつつむことで、肌の内部から水分が蒸発しにくいシステムとなり、紫外線やホコリ、花粉、ウイルスや細菌など外側の刺激から肌の内部をガードする「外壁」の作用をすることができます。
このためスキンケアでは、これらのお肌のバリア機能を担う角層の環境条件を改善させることが大切なのです。
肌の保湿力が悪くなる原因
お肌のバリアー機能が悪くなると、お肌からしっとり感が蒸発し易くなっていくのです。また、角層のうるおい成分が減少することでも、肌の保湿力は悪くなります。それが起こる原因として、以下のようなことがあげられます。
季節や室内環境、紫外線の影響力
気温が一瞬のうちに下向く秋から冬にかけては、空気がとてもカサカサになるようになります。また冬以外でも、冷暖房が作用した室内は常に空気がカラカラになっています。このような環境にいつまでもいることで、角層から水分が失われて乾燥しやすくなってしまいます。
また、紫外線は肌表面に日焼けを起こし、角層から水分を奪い取って乾燥の引き金となってます。
肌のターンオーバー
お肌はターンオーバーと呼ばれる新陳代謝をくり返すことで、角層細胞を一定サイクルで交換して、お肌のバリア機能を管理しています。しかし、睡眠不足や血行不良、バランスの悪い食生活によってこのターンオーバーのリズムが遅くなると、水分の少ない古い角層細胞がいつまでもお肌にとどまり、乾燥が進みます。
一方、ターンオーバーのリズムが早すぎると、角層が未熟な角層細胞ばかりで形成されてしまい、同じくカサカサが進みます。
間違ったスキンケア
メイク落としや洗顔ごとに肌をガシガシとこすったり、スクラブ洗顔や毛穴パック、ピーリングなどをしばしばやったりしていると、角層に傷が入ってうるおい感が逃げやすいお肌のようになってしまいます。
また、洗浄力の強力なクレンジング剤や洗顔料できれいにしたり、アツいお湯ですすいだり、洗顔の頻度やサイクルが多かったりすると、肌のうるおいを担っている天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質、皮脂を取り去ってしまい、肌の保湿力減少につながります。
洗顔後、お肌につっぱりが出るようであれば、いつものように使用している洗顔料や洗顔方法の改善を検討してみましょう。
加齢とカサつき
お肌の保湿力を背負っている角層細胞内の天然保湿因子(NMF)や皮脂(皮脂膜の主成分)は、加齢によって減ります。それにともなってお肌のバリア機能も下降し、外界からの刺激に弱体化してしまいます。
一方、乳児はバリア機能が仕上がっていないことから、乾きによる肌の荒れを起こすケースがあります。こういったように、乾きによるバリア機能の減少は世代間を問わずあり得るのです。
正しい保湿スキンケアとは?
終わりに、お肌の保湿力を育てる肌のお手入れの方法につきましてご案内させていただきます。
洗顔はやさしく
洗顔の意図は、お肌にくっついたほこりやメイク汚れ、酸化してしまった皮脂などをキレイにすることです。けれど、すでに案内した通り、洗顔のし過ぎはお肌に欠かせない保湿成分を失ってしまう状況にもつながります。
洗顔はとにかく手の汚れや油分をきっちりとふき去ってから、洗顔料をモリモリ泡立て、泡をクッションにしてそっと洗いましょう。すすぎは完全にぬるま湯で実行、洗顔料がお肌に残らないようすみずみまで拭き去ってから、キレイメなタオルをお肌に押さえるようにして水気を取り去ります。
洗顔・入浴後はその場で保湿をしてしまう
洗顔後はお肌が潤いがなくなりやすくなってはいますので、スムーズに基礎化粧品で保湿ケアをスタートします。まず第一に化粧水でお肌に水分を補って、お肌をやわらかく整理しから、美容液や乳液、クリームなどで保湿成分や油分を加えましょう。
化粧水や乳液は適正な量をキープし、お肌のすみずみまで浸潤させましょう。コットンを使うと顔全体に化粧水をまんべんなく擦り込むことができますが、コットンの繊維で角層を傷つけないようご注意下さい。
お肌タイプによってはコットンが刺激である可能性もありますので、きれいな手の平に取って直接擦り込むのもよいでしょう。化粧水や乳液を手の熱で温かくしてから顔に引き伸ばしたり、保湿ケアの果てに両手で顔をやさしく包み込んだりすると、化粧品が定着しやすくなります。
角層をすこやかにキープするために保湿・保護成分をプラスする
角層をすこやかに維持するには、角層自身をはぐくんで、成熟した状況に管理することが必要不可欠になります。それを為すためには、角層のうるおい持続と皮脂のバランスを改善することが大切です。こういったものの機能に近い効力がある原料品を化粧品でフォローすることにより、お肌の保湿に保っておくことが可能でしょう。